ファクタリングを行う場合、売掛金から手数料を差し引いた金額が口座に振り込まれます。
利用する手法によるものの、毎月利用すれば年率換算で300%を超えるケースも存在し、常時利用し続けるのは厳しい面があるのです。
2社間ファクタリングを毎月利用した場合は年率で300%に達するケースも
ファクタリングは売掛金を債権として買い取って貰う関係上、取引先の経営状況や、どれだけ現金化を急ぐかで手数料が変わってきます。
取引先にバレたくない、可能な限り早く入金して欲しいという場合に使われるのが2社間ファクタリングです。
現金化が早い代わりに手数料が高くなる傾向があり、手数料相場は10~30%と幅広くなっています。
仮に、取引先の経営が危うく、ファクタリングで25%の手数料を取られたとします。
1年間、毎月ファクタリングを行った場合の年率は300%に達し、手数料だけで大きな損失が出てしまうのです。
ファクタリングを重ねるほど負担が重くなるため、ファクタリングが常態化するのは避ける必要があります。
3社間ファクタリングであればかなり手数料を抑えられる
2社間ファクタリングは手数料が高くなる代わりに、取引先にバレないというメリットがあります。
逆に、手数料が安くなる代わりに、取引先とファクタリング業者と協力し、3社で取引を行うのが3社間ファクタリングです。
手数料相場は2%~10%程度と、2社間ファクタリングと比較してかなり割安になります。
資金不足が長期にわたる場合は手数料を抑えられる3社間ファクタリングを利用するのも方法で、手数料だけで収益の1~3割程度が無くなってしまうという事態を避けることができます。
創業期だけファクタリングを利用する企業も珍しくない
ファクタリングが良く利用されるのは、企業の創業期で資金が不足した場合です。
経営計画を立てていてもその通りに物事が進むとは限らず、手元資金の不足からファクタリングを行う企業・個人事業主は多いのです。
ある程度経営が安定してきたタイミングで、段階的にファクタリングの回数を減らす、契約方法を見直すなど、手数料を節約していくケースは珍しくありません。
また、建設業や医療・介護関係など報酬の振り込みに時間がかかることが多い業界はファクタリングの利用も一般的になっています。
ファクタリング契約の乗り換えで手数料の割引を実施してくれる業者も存在するため、少しでも手数料を節約しつつ、経営の課題に向き合うことが大切なのです。
まとめ:ファクタリングはあくまで一時的なものとして扱うのがおすすめ
ファクタリングは状況と取引方法によっては即日入金も可能であるなど、緊急時の資金調達に使いやすくなっています。
一方で、売掛金を現金にすることを急げば手数料が上がりやすく、年間通して利用した場合は年率換算だとかなり割高になってしまいます。
余裕があるときにファクタリング業者の比較や、契約方式を改めるなど、少しでも手数料を減らす工夫をするのがおすすめです。